2011年10月22日

英国の音 〜偶然か必然か


DECCAやEMIといった英国初期盤を少ないお小遣いの中からコツコツ集めている者として、英国の音への憧れは強い。

ここでいう英国の音とは、BBC系列のスピーカーのことで、BBCというのは英国放送協会の頭文字をとったもので、日本でいえばNHKに当たる。

BBC系列のスピーカーとは、具体的にはロジャース、ハーベス、KEF、スペンドール等のことを指している。

雑誌でこれらのスピーカーは、細身で高域にアクセントのある音と書かれていた記憶があるが、聴いた限りでは、線が細いという感じはなく、音の特徴よりも、スピーカー間の奥に広がる定位の方が印象的だった。

ただこの時は、パッと聴いてその魅力を理解することが出来なかったような気がする。

なにせこの頃はアルテックやJBLの派手で前へ前へと出てくる音に耳が慣らされていたので、地味で堅実な音の中から、真の魅力を感じ取る能力が欠けていたのだから。

その上、何の変哲もない2〜3wayの小ぢんまりとした四角いスピーカーに、少年の心がトキメクこともなかった。

それが色々ななスピーカーを聴き比べるうちに、自分好みの音が分かるようになってくると、俄然BBC系列のスピーカー達がクローズアップされてくる。

もうその頃になると、いつかはタンノイオートグラフを手に入れるぞ!と心に誓っていたが、いつかがいつになるのか先の見えない状態だったので、現実的な線で考えていたのがBBC系列のスピーカーだった。

バイトしてようやく貯めたお金で何とか手に届いたのが、中古のKEFの104abで、8万8千円だった。

〜 kef104ab.jpg

定価が25〜26万円くらいだったので、雑誌で見つけたときは、お買い得品!と思って買いに行ったのだが、現物を見たらウーハーが破れていて、一気に買う気が失せてしまった。

スペンドールBCUや、ハーベスHL、ロジャースPM510など所持金で買えるハズもなく、すごすごと家に帰ったのを今でも覚えている。

もしもあの時、KEFの状態が良くて購入していたら、己のオーディオ人生も変わっていただろうし、少なくとも今のオーディオ機器は選択されなかったはず。

また、初期盤に出会わなければ、ここまでレコード再生に熱中し続けていなかったと思うし、もしかするとオーディオ熱自体冷めていたかも知れない。

今でもこの英国の音は憧れの一つではあるが、ここまで来たら今後も決して手に入れることはないだろう。

出会いもあれば別れもある。どれほどの出会いがあったかは人それぞれだが、自分なりに検討し、選んだオーディオ装置が家にある。

そういう意味でオーディオも人の縁と同じように、見えない糸で繋がっているように思うのです。

偶然の積み重ねなのか、必然の流れだったのか...

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posted by メタボパパ at 13:26| Comment(6) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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