2010年05月27日

悲しき録音 〜 フルトヴェングラー/ブラームス:交響曲第2番

 
フルトヴェングラーといえば、その多くは英EMI(英HMV)
に名演を残しているが、英デッカにも数枚録音している。

ブラームスの交響曲第2番もそんな一枚。

LXT2586j.jpg
フルトヴェングラー/ブラームス:交響曲第2番
英デッカ LXT2586

英デッカといえば、ステレオ初期に優秀録音盤を数多く出して
いることは周知の事実だが、すでにモノラルの時代から今聴い
ても驚くほどの録音技術を持っていた。

E.クライバーのベートーヴェン交響曲、フェリアー/ワルター
のマーラー:大地の歌、C.クラウスの数々と愛聴盤も多い。

期待して購入したフルトヴェングラーのブラームスだったが、
英デッカの録音とは思えないほど音が悪い。

オレンジ地に金文字、内溝、フラット盤はオリジナルレーベル
で間違いないのにどうしてこんなことになるのか、レコードが
悪いのかと何枚か購入したが、どれも大差ない。

LXT2586.jpg
英デッカ LXT2586のレーベル

ここまでくるとオーディオ装置と相性が悪いのか、はたまた自
分自身のせいなのかと思ってしまうが、同レーベルの他のレコ
ードが活き活きと鳴っているだけに腑に落ちない。

こんな思いが何年も続いたが、「レコードはまっすぐに」とい
うジョン・カルショウの本を読んで長年の疑念が晴れた。

カルショウ.jpg
レコードはまっすぐに −あるプロデューサーの回想−
ジョン・カルショウ 著、山崎浩太郎 訳、学習研究社 刊

ジョン・カルショウはショルティの”指環”をはじめ、数々の
名録音を残した英デッカの名プロデューサー。

この本の86〜87ページでこの録音について述べていて、要約す
ると、デッカが慎重にセッティングしたマイクをフルトヴェングラー
が気に入らず、オケ中央上空に1本だけ吊り下げるセッティング
に変更して録音したというのである。

その結果、発売されたレコードは温もりと明快さの組み合わさ
れた「デッカ・サウンド」ではなく、散漫で泥のような音質だった
とも書いている。

ここまで書かれたら、もう諦めるしかないだろう。

子供みたいなフルトヴェングラーの態度には人間として親しみ
を覚えるが、そのために貴重な名演が悲しい録音になってしま
ったことが悔やまれる。


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posted by メタボパパ at 00:09| Comment(7) | TrackBack(0) | レコード紹介:A〜D | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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